「1000パーセント 一緒に行かんでよかった旅」

「1000パーセント 一緒に行かんでよかった旅」

…と旦那さんに言われた、今回のひとり旅。
極度の方向音痴な私の安否報告をするために、今日一日の動きを彼にLINEしたら、そう返事が来ました。笑
まぁ趣味が全く違うのでしょうがない。(^_^;)

ちなみに今は、駅のホームを間違え、特急列車に乗り遅れてしまったため、20時半博多駅着の予定が、在来線で向かうことになって 22時半到着に………
特急列車で飲むつもりだった缶ビールを、若干ヤケ酒気味に普通列車で飲んでおります。。。

・・・と、
それはさておき………

今回のひとり旅のメインイベント。
それは佐賀県の有田で開催されている、有田陶器市…もありましたが、本当のところは、日本での磁器生誕の地である有田の歴史を学びにいくこと、でした。


(ずっと来てみたかった場所。)

日本初の磁石場として、有田焼の陶石を掘り続けた泉山磁石場。
岩肌が露出して 道路よりはるか下まで掘り下げられた空間を目の当たりにした瞬間、感動なのか 興奮なのか、思わず言葉を失い 涙が出そうになりました。

鶯の鳴き声だけが響く、ただただ静寂で荘厳な空間。
磁器の原料となる陶石が発見された17世紀の初めには、この空間は 山 そのものだったはずなのに。

約400年の間に、山を一つ削り取ってしまった。
「人間が、山を 磁器に変えた結果が、あの姿なのですよ」

そのあと訪問した民俗資料館のスタッフのおじさまが、そうおっしゃったのが、とても印象的でした。


(混雑している陶器市から徒歩15分ほどの場所にあるにもかかわらず、この資料館には 訪問者が私しかおらず、そのおかげで、マンツーマンで有田焼の歴史を熱く語り合うことができました。笑)

(日本に磁器作りを伝えた李参平公。
豊臣秀吉の時代に行われた朝鮮出兵の際、兵を引き上げるに際して、まだ磁器作りに成功していなかった日本は、朝鮮の陶工を自国に連れ帰り、焼き物の生産に従事させました。(李氏もそのひとり。)
そのせいで、朝鮮半島の焼き物の生産はとまり、白磁の技術が途絶えてしまったのだとか。)


(有田ポーセリンパーク。
ドイツのツヴィンガー宮殿を参考に作られた施設。なんと?、入場料は無料!
ドイツに実在するこの宮殿には、当時ザクセン選帝侯であり、無類の磁器コレクターだったアウグスト強王の磁器コレクションが見られます。
すごい佇まい……なのに、観光客が10人くらいしかいなかった。爆
正直、これがあまりに物足りなくて、思い立って、長崎のハウステンボスに行くことにしました。)


(ハウステンボスは、有田から電車で30分ほど。)


(ハウステンボスでの目的は、この「磁器の間」。小規模とはいえ、圧巻でした(*^^*))

 

* * *

今回の旅で興味深かったのは、有田焼と、他の諸外国との繋がり。
有田焼は、開窯当初〜17世紀はあくまでも中国磁器の代用品であり、それを模倣した製品をつくっていましたが、次第に有田焼独自の様式が確立されるようになると、今度は中国磁器の中に、有田焼を模倣したものが現れるようになったそう。
そしてそれが19世紀頃には、また中国磁器を模倣したものや その影響を受けたものが有田で多く作られるようになったのだとか。

また日本で磁器作りに成功してから約100年後に、ドイツのマイセンが 西洋で初めて磁器作りに成功しますが(マイセンも、中国や日本の磁器の模倣からスタート)、そんな歴史的に遅れをとっていたドイツから、のちに優秀な科学者が日本に来たことで、日本の磁器作りが飛躍的に向上したのだとか。

西洋で磁器が「白い金」と言われ、マイセンで磁器作りが”秘宝”とされていたのと同じように、有田でも、磁器は「カネになる産業」だったため、磁器作りがほかの藩に知られないように、制作過程を分業制にすることで、一人の人物が全ての作業工程を知ることがないようにしていたのだとか。

まだまだ記録しておきたい、知らなかった話がたくさん。
早くホテルにチェックインして、今日知った新しい情報を整理しておきたい。

それより何より、今回の旅を通して、やはり日本にいるからには、日本の陶磁器の歴史も もっと掘り下げて知りたい欲が…

次は、愛知の瀬戸モノか、それとも石川の九谷焼きか…
まだまだ知りたい。
現地に足を踏み入れ、本物に触れて、自分の言葉、自分の感性で、知識を落とし込んでいきたいなあ。

 

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