世界のビジネスエリートが身につける教養とは?

東京ツアーの備忘録を残しておきたいのに、手がブログにまで回らず、もう少し時間の使い方をうまくなりたいと反省です・・・ひとまず、別のツアーが間もなく開催されるため、先にそのツアー企画を開催することにした想いを記録しておこうと思います。

今週は、古伊万里とオールドバカラに特化した、とある美術館(わかる方はこれだけで、どの美術館なのか分かると思いますが…)を一期会で貸し切って、館長による作品解説付き、さらには館長を囲んでのお食事会付きのイベントを開催します。

詳細はイベント終了後に、SNS上でご紹介するとして……

一度お会いして講義を聞いてみたいと思っている方のひとりに、西洋美術史家の木村泰司氏がいます。

今回の投稿の冒頭【世界のビジネスエリートが身につける教養とは?】に対する答え。

木村氏は、《世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」》という著書のタイトルで、はっきりとそれが「西洋美術史」だと主張しています。

木村氏は、西洋美術史に関するセミナーを年間100回ほど開催されていますが、それほどまでに西洋美術史を広める活動をされているのは、「美術は見るものではなく、読むもの」という考えがあるからだそうです。

私は洋食器の歴史が好き、ということを散々言い続けていますが、なかには「洋食器の歴史を知らなくても、ただ見て、使って楽しむだけで十分じゃないの?」と言われることも、本当に、ほんとーうによくあります。。。

その度に、私がやりたいこと(洋食器の歴史を広めること)は、意味のないことなのかな、と落ち込むことも………

そんななかで、木村氏の《美術は見るものではなく、読むもの》という言葉に出会い、私がやりたいことは いつか必ず意味のあるものだと胸を張って言える時が来る、と感じるきっかけになりました。

少し長い引用になりますが、とても紹介したい文章があります。

「日本人は、どうしても美術を見るときに「感性」という言葉を口にしがちですが、美術を知ることは、その国の歴史や文化、価値観を学ぶことでもあるのです。

つまり、それぞれの時代の政治、宗教、哲学、風習、価値観などが造形的に形になったものが美術品であり、建築なのです。

それらの背景を理解することは、当然、グローバル社会でのコミュニケーションに必須だと言えます。

(略)

日本では、美術史というジャンルの学問が世間で認知および浸透していないのが現状です。

(略)

(日本人は美術館を)ただ鑑賞するだけで終わることが多く、それはまるでわからない外国語の映画を字幕なしに観ているのと同じだと言えるでしょう。

欧米の美術館を訪れた方なら目撃したこともあるかもしれませんが、欧米では小さな子どもたちでさえ、学芸員や引率する先生方に教わりながら美術品を鑑賞します。
自分勝手に鑑賞するだけでは、当然、学べる点が少ないからです。

これに対し、現在の日本では、こういった美術教育がなされておらず、日本と世界の差を実感してしまいます。」

 

実は、明日の館長解説付きの美術館貸切ツアーを開催することにした理由も、以前 実際にこちらの館長の解説を聞く機会に恵まれた際に、館長のおっしゃられた

「先進国のなかで、日本ほど美術館に行く人が少ない国はありません。
そのうえ、日本の上質な美術工芸品は、海外の美術館に輸出されることが多く、日本では本物に触れられる機会が本当に少ないのです。

だからこそ、美しい本物の美術工芸品を集め、研究し、守っているのです」

という言葉に、私自身が非常に感銘を受け、「この館長の解説を、一期会の生徒さんにも聞いていただきたい!」と切望していたからなのです。

引用に使わせていただいた木村氏のお言葉をもう少し借りると、世の中がどんどんグローバル化に向かっている中で、「私は日本人だから、欧米のことなど知らない、必要ない」と言っている時代ではなくなってきていて、感度の高い企業は それをいち早く感じ、幹部候補たちにその教養を身につけさせようとしているそうです。

私はSNS上で たびたび、《食器は、日常生活で一番身近な芸術品》という言葉を使っていますが、木村氏の「美術」を「食器」に置き換えると、食器をただ使う、ただ飾るだけではない、新しい観点から眺めることができます。

今回のツアーでは古伊万里とオールドバカラを、そういった世界観から 一期会の方々と楽しめることを、誰より私が一番楽しみにしております*

***

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