​ 星野リゾート 星野社長の愛読書

 

突然ですが、キングコング西野さんが新しくリリースしたアプリ『しるし書店』は、非常に面白いサービスだと思います。

『しるし書店』は、 「店主が読んで、店主が”しるし”を入れた世界に一冊だけのを取り扱う古本屋さん」というコンセプトのアプリ。

企画の輪郭を西野さんのブログから引用すると…

本は、一度読んでしまうと値段が下がってしまいます。
BOOK・OFFとかに売られる、あれです。

ただ、

どこの誰だか分からない人が読んだ本

と、

SoftBankの孫さんが読んだ本

が同列で扱われて、
同じように値段が下がってしまうのには少し違和感があります。

もっと言っちゃうと、
孫さんが読んで、
孫さんが付箋を貼ったり、
線を引いたり、メモを書いたり、
そういうしるしを入れた本は、
むしろ、定価より高い値段でも手に入れたい人がいるのではないでしょうか?

そして、その人達が欲しているのは、本そのものもそうですが、
「孫さんが何故この本を選んだのか?」
「孫さんがこの本のどこを面白がったか?」
という”孫さんの視点”ではないでしょうか?

僕は、”自分の人生に影響を与える人の視点”には価値があると考えました。

これは、有名・無名関係ありません。
「名も無き男の子が読んで、名も無き男の子が『面白いと思った部分』に”しるし”を入れた本」は、一般的な需要はありませんが、
その男の子に恋い焦がれている女の子にしてみれば、喉から手が出るほど欲しい一冊です。
その男の子の御両親からすると、やっぱり気になる一冊です。

名も無き男の子からすると、”しるし”を入れちゃったし、BOOK・OFFに売りたくても売ることはできません。
しかし、その名も無き男の子の”しるし”が入った本を欲しい人がいます。

ここをマッチングしてみてはどうでしょう?

『しるし書店』の企画の輪郭は、上記引用である程度理解できるかなと思いますが、さらに詳しく知りたい方は以下のから……


西野亮廣『キンコン西野が仕掛ける『読書革命』』

* * *

私自身も、読書する際には罫線、メモ書きなどを沢山します。


(一期会の「読書」のカテゴリーはコチラ)

引く罫線の位置が読むたびに異なれば、以前読んだ時との考え方の変化に気付くことができますし、逆に読むたびに同じ文章に罫線を引いている場合は、その文章が、自分にとって ぶれない共感・感動ポイントなのだなということを 視覚的に理解できるからです。

私の罫線の沢山入った本が高値で売れるとは思いませんが、少なくとも、孫社長が罫線を引いた本は 是非高値でも手にしてみたい。。。

同じく、星野リゾートの星野佳路社長の古本も、もし売られているなら高値でも読んでみたいです。

星野社長も本を読む際、気になる文には線を引いたり、付箋を貼ったりして、重要な箇所や大切なステップは、すぐに参照できるようにしておくそうです。

もちろん星野社長の「古本」が容易に手に入るわけではありませんが、「日経トップリーダー」の副編集長・中沢康彦氏の著書『星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則』では、星野社長が実践している「経営の教科書」の探し方や、愛読書の紹介、そして愛読書のどこを 経営の参考にしたか等が、実際に経営の立て直しに成功した事例とともに紹介されています。

去年から、ELLE groumet のお仕事を通して、星野リゾートに2度訪問する機会に恵まれましたが、この本を通して、星野社長の経営ポリシーや星野リゾートのホスピタリティの高さの理由を再認識できたため、読書記録としてアウトプット。

* * *

先月訪問させていただいた、軽井沢ホテルブレストンコートには、『石の教会 内村鑑三記念堂』という施設がありました。


(中は撮影禁止。アメリカ人建築家ケンドリック・ケロッグによる、アーチ状の石とガラスとが重なり合う個性的なフォルムの建築。地下には内村鑑三記念堂があります。)

内村鑑三は、明治から昭和初期にかけて活躍した知識人で、人の生き方を真摯に探求した人物。キリスト教伝道者という立場を超えて活動して、京セラの稲盛和夫名誉会長など、内村の著書に心を打たれた経営者は少なくありません。

そんな内村は、星野リゾートとゆかりが深く、星野社長の祖父で2代目社長だった喜助とも、出会ってから内村が亡くなるまでの約10年ほど親交があったそうです。
彼が2代目社長・喜助に書いて渡した「成功の秘訣」という手紙も、内村鑑三記念堂で展示されていますが、そこには

・他人に頼らない
・本業を大切にする
・質素倹約に努める
・誠実な態度で事業に臨む
・清潔、整頓、堅実にする

など、事業で成功するために経営者に求められる心構えがわかりやすい表現で書かれていました。

そして、この「成功の秘訣」には、

人もし全世界を得るとも其霊魂を失はば何の益あらんや。人生の目的は金銭を得るに非ず。
品性を完成するにあり

という言葉があります。

経営者にとって、事業を伸ばして収益力を高めるのは、もちろん大切な役割。
しかし経営者が一番大切にしなければいけないのは、お金ではない。
それは、品性である―。

星野社長はこの内村の考えに、強く共感されたそうです。

星野社長は、そのほかにも内村の著作を次々に読み返し、その中で特に心に残ったのが、『後世への最大遺物』という本だったそうです。

星野社長の心に強く響いたのは、内村がこの本のなかで強調していた

お金や事業、思想を残すことは確かに素晴らしいが、誰もができるわけではない。
これに対して、だれにでも残せるものがある。
それは、「勇ましい高尚なる生涯」である

という、堂々とした生き方に関する強いメッセージだったといいます。

成功を目指して全力を尽くしても、経営者全員が事業を成功させ、後継者に対して多くのものを残せるわけではない。
そんな中で、自分が「確実に残せるもの」は何か。

星野社長は考え、そして導き出した答えが、「社員やその家族に対して、堂々とした生き方を残すこと」だったそうです。

星野リゾートでは、リゾート運営のサービス内容や範囲は現場の判断に任せるというスタンスをとり、自由なコミュニケーションを大切にし、スタッフがポジションに関わらず自分の意見を述べることを推奨するそうです。

それは星野社長が、社内の自由な議論と積極的な提案を重視しているからだそうですが、経営ビジョンに関する策定では、社員の声を幅広く集めようとはしませんでした。
それは、「会社の向かう方向を決めるのは、経営陣の専管事項」と考えたからだそうです。

あくまでも社長が主導して経営ビジョンづくりをすすめ、そうして決めた経営ビジョンは、社員の耳にタコができるくらいに言い聞かせる。
社長がぶれない強い軸を持ち、それを社員たちに浸透させることで、彼らが社長と同じブレイン・同じベクトルを持ち、結果的にそれがスタッフが自分で考えて、楽しみながら動く体制作りにつながってきているのです。

星野社長が推奨する「教科書どおりのリーダーシップ」は、すぐに成果は出ないものの、必ず成果がでるもの。
今後の星野リゾートの展開も楽しみですし、読みながら また星野リゾートに行きたくなりました。笑

それにしても、先日の「“ノーブル”なマインドをもつ」のブログ記事でもそうでしたが、どうもわたしは品性を重要視する価値観の方に魅了される傾向があるようです。

ないものねだり?

先人や偉人の生き方を通して、まだまだ人生のお勉強は続きます。。。

 

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